セラピスト向け40肩50肩・肩関節周囲炎改善の指圧マッサージ施術法|腕を前に挙げると肩が痛い場合
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腕を前に挙げると肩が痛い。
40肩・50肩や肩関節周囲炎で来店されるお客さんに、どう指圧マッサージを組み立てればよいのか悩んでいませんか。
本記事では、セラピスト向け40肩50肩・肩関節周囲炎改善の指圧マッサージ施術法をテーマに、痛みに関与する筋肉の整理から、どの組織が痛みを出しているかの簡易評価、安全に施術できるかのチェック基準までを体系的に解説します。
さらに、拇指圧を使った有効な指圧ポイントの選び方と、即時効果を引き出すための具体的な施術手順も詳しく紹介していきます。
セラピスト向けの40肩・50肩や肩関節周囲炎を改善する指圧マッサージ施術法・原因と対処
40肩・50肩や肩関節周囲炎で「腕を前に挙げると肩が痛い」というお客さんは、とても多いです。
ここでは難しい専門用語をかみ砕きながら、拇指圧を中心とした、安全で効果的な施術の考え方とコツを丁寧にお伝えしていきます。
腕を前に挙げる時の痛みに関与する筋肉名すべて解説
腕を前に挙げる動き(肩関節の屈曲)には、多くの筋肉が協力して働いています。
主役だけでなく、サポート役の筋肉もこわばると、肩関節周囲炎の痛みが出やすくなります。
ここでは、名前だけでなく「どこにある筋肉で、どんな役割か」をざっくり理解できるようにまとめました。
| 筋肉名 | 主な役割 | セラピスト目線のポイント |
|---|---|---|
| 三角筋前部線維 | 腕を前に挙げる主役 | 使い過ぎで硬くなりやすく、押すと「そこ!」と言われやすい |
| 棘上筋 | 腕を挙げ始める時に働く | 40肩・50肩で特にトラブルが多い筋肉 |
| 上腕二頭筋(長頭腱) | 肘を曲げる・腕を前に挙げるサポート | 前方の鋭い痛みの原因になりやすい |
| 大胸筋上部 | 腕を前に引き寄せる | 巻き肩で短縮しやすく、肩の可動域を制限 |
| 前鋸筋・僧帽筋 | 肩甲骨の動きを安定させる | 機能低下で肩がスムーズに挙がらなくなる |
どの組織が痛みを出しているかの簡易評価方法
施術前に「どこが痛みを出しているのか」を大まかに見極めておくと、拇指圧のポイントがぐっと絞りやすくなります。
ここでは、セラピストでも覚えやすい、シンプルなチェック方法をお伝えします。
- 【動かした時だけ痛い】→ 筋肉・腱・関節包の可能性が高い
- 【安静でもズキズキ痛い】→ 強い炎症期の可能性があり、強い圧は避ける
- 【腕を前に挙げる途中だけ痛い】→ インピンジメント(挟み込み)を疑う
- 【押した時にだけ鋭く痛い】→ その部位の筋・腱のトリガーポイントが原因
- 【首や背中にも違和感】→ 頚椎や肩甲骨周囲の関与も考える
腕を前に挙げる時の痛みに関与する筋肉と関与する筋肉名
腕を前に挙げる動きでは、先ほど挙げた筋肉たちがチームとして働いています。
どれか一つが硬くなったり、逆にうまく力を出せなかったりすると、40肩・50肩の痛みや引っかかり感が出やすくなります。
施術では「単体」ではなく「チームとしてのつながり」を意識してみましょう。
| カテゴリ | 関与する筋肉名 | 施術のねらい |
|---|---|---|
| 主動筋 | 三角筋前部線維・上腕二頭筋 | 過緊張をゆるめ、痛みの軽減と動きの改善 |
| 補助筋 | 大胸筋上部・烏口腕筋 | 巻き肩・猫背による可動制限の改善 |
| ローテーターカフ | 棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋 | 肩関節の安定化・インピンジメントの軽減 |
| 肩甲骨筋群 | 僧帽筋・前鋸筋・菱形筋など | 肩甲骨の動きを整え、腕の挙上をスムーズに |
安全に施術できるかのチェック基準
施術前に「このお客さんは、どこまで触っても大丈夫か」を見極めることは、腕を前に挙げると肩が痛い場合を安全に行うためにとても大切です。
- 夜間も眠れないほどの強い疼痛がある場合は、まず医療機関の受診をすすめる
- ぶつけた・転倒した直後からの痛みや、骨折が疑われる腫れ・変形がある場合は施術をしない
- 微熱や全身倦怠感を伴う場合は、炎症が強い可能性があるため、刺激はごく軽くする
痛みを悪化させないための禁忌事項
40肩・50肩や肩関節周囲炎の施術では、「やり過ぎない」ことがとても大切です。
特に、腕を前に挙げると肩が痛いお客さんは、痛みへの恐怖心も強くなっていることが多いため、慎重な対応が必要です。
| 禁忌・注意点 | 理由 |
|---|---|
| 痛みをこらえさせて無理に可動域を広げる | 組織をさらに傷め、炎症や筋スパズムを悪化させる |
| 強すぎる拇指圧で長時間押し続ける | 防御反応で筋肉が逆に緊張し、施術後に痛みが増す |
| 炎症期に温熱をかけすぎる | 腫れやズキズキ感を助長する可能性がある |
| 明らかな外傷直後の強圧マッサージ | 骨折・靭帯損傷を悪化させるリスクがある |
| お客さんの理解なしに、急に体位を変える | 恐怖心と筋緊張を高め、信頼関係も損なう |
即時効果を引き出すための準備アプローチ
施術の「前準備」を丁寧に行うと、同じ拇指圧でも効果の出方が大きく変わります。
いきなり肩の痛い部分を攻めるのではなく、まず周囲をゆるめて、肩が動きやすい土台を作ってあげるイメージです。
- 首の付け根〜肩甲骨の内側(僧帽筋・菱形筋)を、軽い拇指圧で全体的にゆるめる
- 手関節〜前腕の緊張も取ることで、上腕への負担を減らす
- 肩甲骨を軽く動かしながら、肩甲骨と肋骨のすべりを良くする
- この段階で一度、腕を軽く前に挙げてもらい、変化を一緒に確認する
40肩・50肩や肩関節周囲炎の発生メカニズムを理解して施術精度を高める
40肩・50肩、肩関節周囲炎は「年齢のせい」ではなく、長年の姿勢や使い方のクセが重なって起こることが多い症状です。
発生メカニズムをざっくり理解しておくと、「なぜ今この筋肉に拇指圧をするのか」が結びつき、施術の精度と説明力が上がります。
ここでは炎症期と拘縮期、インピンジメント、肩甲骨機能の視点から整理していきます。
炎症期と拘縮期の違い
40肩・50肩や肩関節周囲炎には、大きく分けて「炎症期」と「拘縮期(こうしゅくき)」があります。
どちらの時期かによって、セラピストが行うべき施術は大きく変わります。
| 時期 | 主な症状 | 施術の考え方 |
|---|---|---|
| 炎症期 | 安静時痛・夜間痛が強い、少し動かしてもズキッとする | 局所への強圧は避け、周囲の筋をやさしく緩める |
| 移行期 | 痛みはやや落ち着くが、動かすとまだ痛い | 痛みを確認しながら、軽い可動域誘導と拇指圧を組み合わせる |
| 拘縮期 | 痛みよりも、固まって動きにくい感じが強い | 肩甲骨と上腕骨の動きを意識しつつ、可動域改善を目標にする |
お客さんの訴えをよく聞きながら、「今はどの段階か」をイメージし、刺激量を調整していきましょう。
インピンジメントが起こる仕組み
腕を前や横に挙げるときに「挟まる感じ」「引っかかる痛み」が出る場合、肩関節のインピンジメント(挟み込み)が起きている可能性があります。
これは、肩峰(けんぽう)という骨と、上腕骨の間のスペースが狭くなり、その間を通る棘上筋腱や上腕二頭筋長頭腱などが圧迫される状態です。
- 猫背や巻き肩で肩甲骨が前方・下方に傾く
- 三角筋前部線維が過緊張し、上腕骨を上方向に引き上げてしまう
- 棘上筋や上腕二頭筋長頭腱の柔軟性が低下し、滑りが悪くなる
- その結果、腕を挙げる途中で「骨と軟部組織がぶつかりやすくなる」
肩甲骨の機能低下が与える影響
肩の動きは「上腕骨だけ」の問題ではなく、「肩甲骨の動き」とセットで考えることがとても重要。
肩甲骨がうまく動かないと、少し腕を挙げただけで上腕骨が上方へ突き上がり、インピンジメントを起こしやすくなります。
| 肩甲骨機能低下のパターン | 原因となりやすい筋 | 施術のねらい |
|---|---|---|
| 肩甲骨が外側・前方に流れる(外転・前傾) | 大胸筋・小胸筋・前鋸筋のアンバランス | 胸まわりをゆるめ、肩甲骨が背中に戻りやすくする |
| 肩甲骨が上に持ち上がっている(挙上) | 僧帽筋上部・肩甲挙筋の過緊張 | 首の付け根〜肩上部をやさしく拇指圧で緩める |
| 肩甲骨が動きにくい(固定されている感じ) | 菱形筋・僧帽筋中部などの過緊張 | 肩甲骨内側縁を中心に、動きを出しながら圧を加える |
腕を前に挙げる時の痛みに有効な指圧ポイントの選び方
腕を前に挙げると肩が痛いお客さんに対して、どこに拇指圧を入れるかを迷ってしまうセラピストは多いです。
ここでは、棘上筋・三角筋前部線維・上腕二頭筋長頭腱の3つを「必須の基本ポイント」として、解説していきます。
棘上筋に対する触察法と指圧施術法
棘上筋は、肩甲骨の上のくぼみ(棘上窩)から上腕骨の上外側に付いている、小さな筋肉です。

40肩・50肩や肩関節周囲炎では、この棘上筋腱周囲に問題が起きやすく、腕を前・横に挙げる時の鋭い痛みの原因となることがあります。
- 触察の目安:肩峰の少し内側・上側あたりを、指で軽くなぞり、コリっとしたスジ状の部分を探す
- 体位:仰向けまたは横向きで、肩の力を抜いてもらう
- 拇指圧:拇指の腹で、垂直に軽く押し込み、痛気持ちいい強さで数秒キープ
- 注意:炎症期は強く押さず、周囲をなでるような間接的アプローチにとどめる
- 再評価:施術後に、腕を少し前に挙げてもらい、痛みの変化を一緒に確認する
三角筋前部線維への触察法と指圧施術法
三角筋前部線維は、肩の前側で、腕を前に挙げる時の主役となる筋肉です。
日常生活でよく使われるため、固くなりやすく、拇指で押すと「そこが痛い」と言われやすいポイントでもあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置 | 鎖骨の外側から、肩の前面に向かって広がるふくらみ |
| 触察のコツ | お客さんに軽く腕を前方に挙げてもらい、盛り上がる部分の前側を確認する |
| 体位 | 仰向けまたは座位で、腕は体の横にゆったり置いてもらう |
| 拇指圧の方法 | 拇指の腹で、筋肉の繊維に対して直角に、ゆっくり圧を加え、数秒キープ |
| ポイント | 圧を抜くときもゆっくり戻し、痛みを残さないようにする |
上腕二頭筋長頭腱周囲の触察法と指圧施術法
上腕二頭筋長頭腱は、いわゆる「力こぶ」の筋肉が、肩の前方へとつながる部分です

この腱が通る溝(結節間溝)は、腕を前に挙げる動きでストレスがかかりやすく、肩関節周囲炎の痛みの一因となることがあります。
- 触察の目安:肩の前面で、少し内側よりにある縦方向の溝に、コロコロと転がるスジを探す
- 体位:仰向けで肘を軽く曲げ、手をお腹の上に置いてもらうと触りやすい
- 拇指圧:腱そのものを強く押すのではなく、「周囲の筋・腱鞘」を軽めの圧でほぐすイメージ
- 注意:強くつまんだり、横方向にこする刺激は避ける(炎症を悪化させる可能性)
- 仕上げ:拇指圧の後に、肘の曲げ伸ばしや、腕を軽く前後に振ってもらい、滑りをよくする
肩関節周囲炎を改善する具体的な指圧マッサージ施術手順
ここからは、実際の施術の流れをイメージしやすいように、「施術順番」「施術後の姿勢チェック」というステップで整理していきます。
お客さんの状態に合わせて強さや時間を調整しながら、基本の型として何度も繰り返し練習してみてください。
腕を前に挙げる時の痛みに関与する筋肉名と関与する筋肉名の施術順番
施術の順番を決めておくと、毎回「今日はどこからしよう…」と迷わずに済みます。
ここでは、腕を前に挙げると肩が痛い場合に有効な、基本的な施術の流れをまとめました。
| ステップ | 筋肉・部位 | 目的 |
|---|---|---|
| 1 | 僧帽筋・肩甲骨内側(菱形筋など) | 肩甲骨まわりを緩め、土台づくり |
| 2 | 大胸筋上部・小胸筋 | 巻き肩をゆるめ、肩甲骨の位置を整える |
| 3 | 棘上筋・ローテーターカフ | 肩関節の安定性と滑りの改善 |
| 4 | 三角筋前部線維・上腕二頭筋長頭腱周囲 | 腕を前に挙げる主動筋の過緊張を軽減 |
| 5 | 前鋸筋・僧帽筋下部 | 肩甲骨の回旋をスムーズにし、挙上をサポート |
この順番を基本にしつつ、お客さんの反応を見ながら、必要なステップを重点的に行ってみてください。
施術した筋肉が上手く施術出来たかどうか姿勢チェックポイント
拇指圧やマッサージの後、「ちゃんと効いたかな…」と不安になることもあると思います。
そんな時は、姿勢と動きの簡単なチェックを取り入れることで、効果を一緒に確認でき、自信にもつながります。
- 肩の高さ:施術側の肩が、力が抜けて少し下がって見えるか
- 肩の丸まり:横から見て、施術前よりも胸が少し開いているか
- 腕の重さ:お客さんに腕を脱力してもらい、持ち上げたときに軽く感じるか
- 痛みの変化:腕を前に30〜60度ほど挙げた時の痛みが、少しでも楽になっているか
- お客さんの表情:顔のこわばりが減り、「さっきよりラク」と素直に言ってもらえるか
セラピストが40肩・50肩や肩関節周囲炎の腕を前に挙げる痛みに対応する際の実践ポイントまとめ
40肩・50肩や肩関節周囲炎で「腕を前に挙げると肩が痛い」お客さんへの対応は、最初は怖く感じるかもしれません。
ですが、炎症期か拘縮期かを見極め、禁忌を避けながら、棘上筋・三角筋前部線維・上腕二頭筋長頭腱などの基本ポイントに、やさしい拇指圧を丁寧に行うことで、安全にサポートすることができます。
完璧を目指すよりも、「痛みを悪化させない」「少しでもラクになって帰ってもらう」という姿勢を大切に、少しずつ経験を重ねていきましょう。
本記事では40肩50肩・肩関節周囲炎改善の指圧マッサージ施術法をテーマに、原因の整理から具体的アプローチまで一連の流れをまとめました。
炎症期と拘縮期の見極め、インピンジメントや肩甲骨機能低下の理解が、評価と禁忌判断の精度を高めます。
棘上筋・三角筋前部線維・上腕二頭筋長頭腱など、痛みに関与する筋肉を適切に触察し、拇指や拇指圧を用いたピンポイントな介入が即時効果に直結します。
安全なポジショニングとタオルワーク、施術後の姿勢チェックを徹底することで、お客さんの安心感と信頼も向上します。
知識と触診技術を統合し、日々の臨床で継続的に検証していくことが、40肩・50肩や肩関節周囲炎への対応力を高める近道となります。
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